投資の世界でよく耳にする「レバレッジ」
意味を調べてみると、
なんだか難しい事が書いてあって、
最終的に「てこの原理」
という説明で終わっている・・なんてことありますね。
不動産投資でのレバレッジの意味は
銀行からの借入金を利用して
自己資金の何倍もの
大きな金額で投資(資産運用)すること。
「少ないお金で、大きなお金を動かす」
この部分が、
「小さな力で大きな物を動かす」
という原理に似ているので
レバレッジ(てこの原理)
と表現されています。
このレバレッジには、
プラスに働くレバレッジだけでは無く、
マイナスに働くレバレッジもありますので、注意が必要です。
①K%(ローン定数)
借入に対する返済額の割合
②FCR(総収益率)
全額自己資金の場合の初年度利回り
(物件そのもののが持つ力)
③CCR(自己資金配当率)
自己資金に対する初年度利回り
物件の条件や借入条件によって変わる
この3つの指標を使って
全額自己資金で購入するよりも、
借入して購入した方が
自己資金に対する利回りが高くなり、
借入をしてまで投資する価値があるか?
などの、
「レバレッジ判定」を行います。
K%<FCR
かつ
K%<CCR
理想は
K%<FCR<CCR
銀行ローン使って投資したほうが良いという合図
K%>FCR>CCR
銀行ローンを使わない方が良いです
次のような対策を
行うことによって改善が見込まれますが、
リスクの増加も考慮して
総合的な判断が必要です。
① 自己資金を減らし、借入額を増やす。
(但し、キャシュフローは下がります)
② 銀行と交渉して金利を下げて、返済期間を延ばす。
(どちらか一方という事も想定されます)
ここでは、
全額自己資金での投資と
借入を行った場合とでの
レバレッジの違いを分かりやすくする為に、
数字を丸めてざっくりと説明します。
こんな感じなんだ・・・
といったイメージだけ持っていただければと思います。
【前提条件】
物件取得価格:1,000万円
自己資金:100万円
借入金額:900万円
借入金利:2%
借入期間:20年、
K%:6.07%
営業純利益(NOI):80万円
年間負債支出(ADS):55万円
税引き前キャッシュフロー(BTCF):25万円
全額自己資金で購入した場合
(NOI)÷(物件取得価格)
80万円÷1,000万円=8%
FCR=8%
900万円借入して購入した場合
(BTCF)÷(自己資金)
25万円÷100万円=25%
CCR=25%
この場合、
全額自己資金の場合の利回りが8%、
借入(900万円)した場合の利回りが25%
という結果になりました。
そして、
銀行の利回りでもあるK%と比較した結果、
プラスのレバレッジとなっていることが分かります。
K%<FCR<CCR
6.07%<8%<25%
収益物件ご購入前の初期分析を行う際、このような計算を知っていると役立ちます。
今回お伝えしている「レバレッジ判定」は
投資物件の購入時である
初期の投資分析についての検討です。
投資期間全体の
利回りを比較検討する方法は別にあります。
今回よりもう少し複雑になりますが
また今度お伝えします。
(IRRと金利を比較する編)
収益不動産は、出口を迎えて
ようやくその投資が良い投資だったのか、
マイナスだったのかといった結果が出ます。
購入する前はもちろん、運営中も出口を意識して計画していくことが大切です。
CPM®(米国公認不動産経営管理士)
(有)丸浜不動産
高山幸也
賃貸物件の空室、募集条件、物件条件、設備、管理、運営コストなど、賃貸経営にお悩みのオーナー様。
CPM®(米国公認不動産経営管理士)の資格取得者である私(高山幸也)が、あなたの不動産の現状分析を行い、課題を見つけ、改善の手伝いを行う「不動産コンサルティング」を行っています。
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